驚きました。というかオリンピック開会宣言の英語原文を読んでいたのに気づかなかったことを恥ずかしく思います。
この記事に書いてあることは、今回天皇陛下が「記念する」と訳した「celebrating」の文法上の説明です。
中3でも習う「後置修飾」というものです。
オリンピック憲章の日本語訳は、
「私(今回の場合は天皇陛下)は~を祝し、~の開会を宣言します。」
となっていて、「主語+述語(celebrating)」という訳しかたになっています。
冷静になって読んでみれば、「‐ing」形になっていますし、名詞(the game of Tokyo)の後にあるので、「私が東京大会を祝す」という日本語訳になるわけはありません。
つまり記事にある通り、
「私は、ここに、第32回近代オリンピアードを記念する、東京大会の開会を宣言します。」
と言う天皇陛下の日本語訳が正確なものだということです。(ただし、天皇陛下御自身が元の日本語訳が違ってるんじゃやないかとおっしゃって直されたというのはどうかなという気がしますが...)
とにかく、そういうことであれば、「天皇陛下が、このコロナ禍でオリンピックを実施するのを憂慮している。」ので「celebrating」を「祝す」ではなく「記念する」と言ったと(私も少し)思っていたのは、
違ったような気がします。
どちらにしても、外国語を日本語に翻訳するときには、そのニュアンスも含めて理解して(簡単ではないこともあるとは思いますが)誤解を与えないようにしなければなりません。