昨年に引き続き今年度の数学の分析をしてみます。
令和5年度出題傾向分析
大問1.小問集合
(1)正負の計算
(2)文字式の計算
(3)平方根の計算
(4)因数分解
(5)反比例
(6)円錐の側面積
これはひっかけ問題かもしれません。「表面積」を計算してしまった生徒さん
がいるかもしれません。
臥龍庵の塾生には、円錐の側面積は「母線×底面の半径×π」という公式で教え
ていました。
(7)平行線と角
円周角が絡まなかったのですし、定期テストレベルの問題だと思います。
(8)度数分布表
今年は、生徒たちにしっかり見直しておくようにと指導していた「箱ひげ図」
の問題が出ませんでした。今回は「累積相対度数」の計算ができれば、問題なく
正解を出せたと思います。
大問1に「二次方程式」の計算が出なかったのは、過去初めてではないでしょうか?
少なくとも過去10年で出題されていない年度はありません。
生徒たちには毎年、入試当日の数学の前の休み時間に「解の公式」を見直しておくようにと指導しているのですが、今回は空振りでした。
大問2.一次関数、二次関数の動点問題
問題用紙に一次関数のグラフしか書かれていませんでしたので、もしかするとうっかり二次関数のグラフも入っていることに気が付かなかった生徒がいるかもしれません。
それに気がつけばクリアーできたと思います。
大問3.証明問題
辺の長さは「三平方の定理」を使う問題が無く、相似比を使うだけで解けるので計算しやすかったと思います。
最後の問題は、相似な三角形を見つけるのに苦労したと思われます。正直パスしても良い問題だと思います。
大問4.二次関数
最後の問題が少し難しかったと思います。
しかし、三点を通る円は、三点を結ぶ三角形が直角三角形になることに気がつけば、(円周角と中心角の性質から)斜辺が直径になると気がつくと思いますし、直角三角形ができれば「三平方の定理」を使えるので、クリアーできたと思います。
大問5.確率
最後の2問は、苦戦したかもしれません。
工夫して図を書けば、連立方程式を立てられ計算できるのですが、式を立てなくても図から「論理的思考」で数を数えるだけで済むという問題でもありました。
大問6.数学的な考え方
「規則性の問題」ではなかったですし、問題文もそれほど難しいものではなかったので、落ち着いて問題を読んで「作業」手順を実行すればクリアーできたと思われます。
心配なのは、時間が押してしまって最後の大問6.にたどり着くまでに時間がかかり、大問6.が意外に簡単な問題で驚きあせってしまいミスを犯すことです。
他の教科も同じですが、問題を解くのに夢中になり過ぎて経過時間を確認するのを忘れてはなりません。
特に数学は、解ける問題を先にどんどん解いていくのが得点を確保するコツです。